【動画】自社の強みを知り、ありたい姿を考えた結果が内製だった──久本氏に聞く「星野リゾートが今のIT戦略に辿り着くまで」


 昨今、企業の間でITの内製化が注目されています。しかし、外部パートナーに依存していたIT施策の主導権を取り戻し、ビジネス部門と協力しながら課題解決を目指す──という方向に舵を切ろうとすると、さまざまな課題が浮上するのも事実です。

 内製化に伴う組織編成、内製化人材の教育や採用、外部パートナー選び、経営層への説明などは、企業の戦略や文化、ビジネスモデルなどによって異なり、企業によっては必ずしも内製化が最適解ではないケースもあります。

 「自社に最適なIT戦略を考えるためには、自社が置かれている市場環境や競争環境、その中でのありたい姿、そこに到達するために企業としてどの能力を高めていくのかを考え抜くことが重要」──。こう話すのが、星野リゾートの情報システムグループでグループディレクターを務める久本英司氏です。

 本記事では、こうした考えのもと、結果として内製化に舵を切った久本氏をゲストに迎えて開催したDarsanaの主催イベント「その内製化は何のため?星野リゾート 久本氏に聞く、内製化を検討する前に欠かせない重要な視点」の模様をお届けします。

 本記事の動画では、久本氏の「自社の強みを知り、ありたい姿を考えた結果が内製だった──星野リゾートが今のIT戦略に辿り着くまでのプロセスとは」と題したプレゼンテーションの模様をご紹介します。

動画インデックス

・星野リゾート久本英司氏プレゼンテーション:自社の強みを知り、ありたい姿を考えた結果が内製だったーー星野リゾートが今のIT戦略に辿り着くまでのプロセスとは
 -コロナ禍で旅行業界がピンチに。その時、星野リゾートはどう動いたか【00:02:05】
 - 変化前提のIT戦略の備えとは【00:06:24】
 -星野リゾートの戦略の教科書は「マイケル・ポーターの競争戦略」【00:10:34】
 -変化前提のIT戦略をどのようにつくってきたのか【00:18:30】
 -経営判断プロセスの構築に取り組んだきっかけとその過程【00:21:47】
 -変化に俊敏に対応できるシステム基盤をどう整えたのか【00:29:39】
 -差別化ポイント「全社員IT人材化」を実現するために【00:31:34】
 -日本でいちばんの専門家のもとで現場出身の社員をIT人材に【00:34:28】
 -困難だった内製エンジニアチームの立ち上げ【00:40:29】
 -星野リゾートが考えるDXとは【00:42:48】

登壇者プロフィール

星野リゾート 情報システムグループ グループディレクター 久本英司氏

 軽井沢移住をきっかけに星野リゾートに入社。田舎の温泉旅館のひとり情シスでのんびりリゾートライフを送る予定が、海外4拠点を含む全国60拠点に急拡大。既存のホテル運営の枠にとらわれない戦略を実現するために独自のシステム構築の必要に迫られ、グループ全施設の予約システム、顧客システム、現地運営システム、管理系システム、インフラ、セキュリティ、IoTに至るまで自前化するための体制を模索し続ける。コロナ禍で大きな打撃を受けた観光業の現場で、55人のメンバーと共に生き残りをかけて奮闘中。

株式会社 AnityA(アニティア) 代表取締役 中野仁

国内・外資ベンダーのエンジニアを経て事業会社の情報システム部門へ転職。メーカー、Webサービス企業でシステム部門の立ち上げやシステム刷新に関わる。2015年から海外を含む基幹システムを刷新する「5並列プロジェクト」を率い、1年半でシステム基盤をシンプルに構築し直すプロジェクトを敢行した。2019年10月からラクスルに移籍。また、2018年にはITコンサル会社AnityAを立ち上げ、代表取締役としてシステム企画、導入についてのコンサルティングを中心に活動している。システムに限らない企業の本質的な変化を実現することが信条。

イベント企画

後藤祥子記事一覧

ITmediaエンタープライズの担当編集長を経て独立。現在はエンタープライズITの変革者に伴走するメディア「Darsana」の編集長として、変革者へのインタビュー、イベント企画、コミュニティ運営を手掛けている。ITとビジネスをつなぐ役割を担っているCIO、IT部門長へのインタビュー多数。モットーは、「変化の時代に正しい選択をするのに役立つ情報を発信すること」

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