2013年にトヨタ自動車から1次仕入先である旭鉄工に転籍し、積極的なDX投資とそれを支える組織と企業風土の改革で、2015年には前年比利益10億円増を実現した旭鉄工株式会社の木村哲也社長。「必要なのは経営者がDX人材になること」と語る木村社長が進めた変革のプロセスとそこから見えるDX時代の本質とは——。
改革の時代に経営者とITリーダーが持つべき「ITシステム投資」の視点をテーマにしたイベントの動画記事前編では、旭鉄工株式会社の木村哲也社長による講演の模様をお届けします。
・旭鉄工 木村哲也氏プレゼンテーション
DX時代のIT投資は何が違うのか~企業を変える思考と行動~
- 旭鉄工の2つのDX【00:01:48】
- 旭鉄鋼のDXはPDCA高速・省力化【00:03:56】
- DX投資とIT投資の違い【00:06:11】
- 問題の見える化とは〜電気使用量で解説【00:08:27】
- ムダなCO2排出量低減ノウハウ【00:20:47】
- 効果を出す工夫(アイデアを出しやすく)【00:23:40】
- 問題を直さないと意味がない【00:26:12】
- カイゼンに挑戦する風土づくり【00:27:36】
- 生成AIによる人材育成【00:32:31】
- 生成AIで食わせるデータのコツ【00:37:51】
- 必要なのは経営者がDX人材になること【00:39:25】
- iXacsで効果が出る仕組み【00:43:04】
登壇者プロフィール
旭鉄工株式会社 代表取締役社長 i Smart Technologies株式会社 代表取締役社長 CEO 木村哲也氏
1992年東京大学大学院工学系修士修了、トヨタ自動車に21年勤務。おもに車両運動性能の開発に従事後、生産調査室でトヨタ生産方式を学び2013年旭鉄工に転籍。製造現場はもちろん、経理、営業でもIoTデータを活用する体制を構築し、労務費を年4億節減するなどで損益分岐点を29億円下げ、同じ売上高で利益を10億円上乗せ。電力分CO2排出量もすでに26%低減など大きな成果を上げる。
「旭鉄工の成功ノウハウを他社でも役立てたい」と「i Smart Technologies株式会社」を設立し、IoTモニタリング、データ分析、改善指導までトータルで生産性向上を実現するKaaS(Kaizen as a Service)を全国展開。その実績が評価され、2018年に経済産業省主催「第7回 ものづくり日本大賞 特別賞」を受賞するなど受賞歴多数。これまで数百回の講演、100社以上の改善指導実績あり。
著書に『Small Factory 4.0 ~第四次「町工場」革命を目指せ!』(三恵社)、『付加価値ファースト〜常識を壊す旭鉄工の経営~』(技術評論社)がある。日本デジタルトランスフォーメーション推進協会アドバイザー。