「経営層に響くIT稟議書」に欠かせない要素とは——ビジネスとITをリンクさせるための思考法


 どうすればIT投資の重要性を経営陣にわかってもらえるのか、通る稟議書と通らない稟議書の違いはどこにあるのか、経営陣が通したくなるIT稟議書を作成するにはどうしたらいいのか——。 

 3月22日に開催したDarsana・AnityA主催のイベント「『通らないIT稟議書』は、どこに問題があるのか 経営層を納得させるためのアプローチとは」では、現役のITリーダーをゲストに招き、IT稟議が通らない理由を多角的な視点で探るとともに、その解決策を考えました。

 前編に続く本イベント記事の中編では、ビジネスサイドから情シス部長になったオルガノ株式会社の経営統括本部で情報システムグループ長を務める原田篤史氏、IT出身でビジネスを学ぶことの重要性を知るIMV株式会社 IT統括部長の宮西靖氏とAnityA(アニティア)代表取締役 中野仁の3人によるディスカッションの模様を動画で紹介します。

 テーマは「“IT稟議が通らない背景にあるもの”と、これからのIT部門、ビジネス部門が身につけるべき素養」。IT投資の意味をビジネスの文脈で説明するための思考プロセスと具体的な方法に踏み込みます。

動画インデックス

・オルガノ 原田氏×IMV 宮西氏×AnityA 中野仁鼎談 「IT稟議が通らない背景にあるもの」と「これからのIT部門、ビジネス部門が身につけるべき素養」とは
 - 経営方針とITをどのようにリンクさせるのか【00:00:53】
 - IT担当がビジネスを知ることの重要性に気づいたきっかけは【00:08:06】
 - ビジネスを理解し、現場からの信頼を得るために【00:14:08】
 - 未来を見ていない会社は逃げ出した方がいい?【00:15:55】
 - 経営陣にささるのは「そのIT施策によってビジネスがどう変わるのか」【00:23:01】
 - 情報システム子会社問題について【00:28:53】

登壇者プロフィール

オルガノ株式会社 経営統括本部 業務改革推進部 情報システムグループ長 原田篤史氏

1996年に帝京大学理工学部バイオサイエンス学科卒業後、鹿島建設のグループ会社に入社、水処理プラントの工事、設計、試運転、水質分析など水処理に関わるあらゆる業務を実施。途中1社の転職を経て、2007年にオルガノ株式会社に入社。水処理のエンジニアリング業務に従事。2013年のタイ赴任を経て、2017年に日本帰国後は新規事業や業務プロセス変革を行い、2020年3月の緊急在宅勤務の陣頭指揮を執ったことから同年7月に情シス未経験ながら情報システムグループ長に就任。以降、素人情シス部門長として、情シス部門の地位向上のために社内外で情報発信中。

IMV株式会社 IT統括部長 宮西靖氏

2001年に東京外国語大学 東アジア課程卒業後、株式会社ラックに入社し、ITセキュリティ・コンサルティング業務に従事。 2004年に松下電器産業株式会社 (現パナソニック株式会社) に入社。以降、一貫して製造業のIT部門にてITインフラ構築やITを活用した業務改革に従事。株式会社クボタでの勤務を経て、2015年よりフジテック株式会社入社。ITインフラマネージャーとして、クラウド・モバイルを活用した国内・海外拠点のワークスタイル革新、CSIRT構築等を担当。 2018年よりIMV株式会社のIT部門責任者として全社のDX推進を担当。

株式会社 AnityA(アニティア) 代表取締役 中野仁

国内・外資ベンダーのエンジニアを経て事業会社の情報システム部門へ転職。メーカー、Webサービス企業でシステム部門の立ち上げやシステム刷新に関わる。2015年から海外を含む基幹システムを刷新する「5並列プロジェクト」を率い、1年半でシステム基盤をシンプルに構築し直すプロジェクトを敢行した。2019年10月からラクスルに移籍。また、2018年にはITコンサル会社AnityAを立ち上げ、代表取締役としてシステム企画、導入についてのコンサルティングを中心に活動している。システムに限らない企業の本質的な変化を実現することが信条。

イベント企画

後藤祥子記事一覧

ITmediaエンタープライズの担当編集長を経て独立。現在はエンタープライズITの変革者に伴走するメディア「Darsana」の編集長として、変革者へのインタビュー、イベント企画、コミュニティ運営を手掛けている。ITとビジネスをつなぐ役割を担っているCIO、IT部門長へのインタビュー多数。モットーは、「変化の時代に正しい選択をするのに役立つ情報を発信すること」

関連記事

関連リンク

IMV株式会社
オルガノ株式会社
株式会社AnityA(アニティア)