日本企業で今、「ITとビジネスに通じたリーダーの不在」が大きな課題となっています。
情報処理推進機構(IPA)が発表した「DXの先進企業では、経営、事業、技術の3つに通じ、リーダシップを発揮できる『八咫烏 (やたがらす)人材』が中心となり、DXの方向性や開発推進、事業適用を牽引していた」──という調査結果からも分かる通り、これからの企業のリーダーには「経営、事業、技術」を理解することと、この3つの視点から事業を俯瞰して分析する能力が不可欠です。
しかし、企業には「ビジネスの専門家」や「ITの専門家」はいても、その両方に通じた人材は極めて少ないのが実情です。それでは、「ITの力を生かしきれていないビジネス施策」や「ビジネスの価値につながらないIT施策」ばかりが生まれてしまうことになりかねず、「企業価値の最大化」が難しくなってしまいます。
ITリーダーが「ビジネスや経営の視点でIT改革を語る」ためには、何をどのように学べばいいのでしょうか──。
本記事では、AnityAが2022年1月27日に開催したイベント「ITリーダーがビジネス感覚を身につけるために役立つ『ビジネスアナリシス』とは何か」の模様を動画でご紹介します。
前編では、ITをビジネスの言葉で語るために欠かせないフレームワーク「ビジネスアナリシス」の普及と啓蒙のための活動を行っているIIBA(International Institute of Business Analysis)日本支部 代表理事の寺嶋一郎氏のプレゼンテーションの模様を動画でご覧いただけます。
動画インデックス
・IIBA 寺嶋氏のプレゼンテーション「ビジネスとITに通じたDXリーダーになるために欠かせないビジネスアナリシスとは何か」
-【00:01:57】最低限必要な基本原理や基本原則とは?
-【00:05:21】考える枠組みを知る〜フレームワークの活用〜
-【00:07:08】MIT留学でAIを学んだ経験を生かして
-【00:10:56】ITベンダーに頼れない時は自社で内製するしかない!
-【00:15:46】優れたアーキテクチャ設計は開発効率を高める
-【00:19:35】経営陣にITの重要性を理解してもらうために?
-【00:22:45】内製化は「成果が出るところから」
-【00:27:45】業務プロセスの可視化ができていないと業務改革はできない
-【00:29:35】ビジネス・アナリシスの必要性と専門スキルをもつ人材の必要性
-【00:39:07】ビジネス・アナリシス(BABOK)とは
-【00:46:08】ビジネス・アナリストに必要な3つのスキルとは
-【00:46:55】日本でビジネス・アナリシス知られていない理由
-【00:49:47】なぜDXにビジネス・アナリシスが必要なのか
登壇者プロフィール
TERRANET代表 IIBA日本支部代表理事 寺嶋一郎
1979年に積水化学工業入社。製造現場の制御システム、生産管理システム構築などに従事。1985年マサチューセッツ工科大学留学を経て、人工知能ビジネスを目指した社内ベンチャー、アイザック設立に参画。2000年に積水化学 情報システム部長に就任、IT部門の構造改革やIT基盤の標準化などに取り組む。2016年に定年退職し、IIBA日本支部代表理事、BSIA事務局長、PCNW幹事長などを通じて日本企業のIT部門を支援する活動を行っている。